シッタカブリオーネ

虚言・妄言・支離滅裂

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バス

 夕暮れ時、バスに乗っていた。整理券を片手でもてあそんで、窓の外を眺めてた。どこかからどこかへ、たどり着くまでの間。幸福だったかもしれない。バスに乗っていたあの瞬間は。
 近頃、僕の頭は思い出してばかりいる。もう考えることはしないのだろうか。ここはどこなのか。どこかとどこかの間なのか。それとももう、すっかりたどり着いてしまったのか。

 バスに乗っていた頃、ときどきお前が前の席に座った。それとも俺が後ろの席に座った。いずれにせよ、そういうときはいつも背中を見ていた。後ろ髪、手をのばせば触れられる。どうしてついに、そうしなかったのか。簡単なこと。楽しんでいたのだ。いつか触れることを予感して、まだ触れないという状態を。それで満足していた。多分、そうだと思う。
 お前は、どうしていつもあそこに座っていた?バスには二人と、寡黙な運転手がいるだけだったのに。

 思い出す。思い出せない。嘘を思い出す。嘘を作り上げる。思い出そうとして、嘘を探している。たどり着いたらどうしよう。どうしようか。僕にはお金がない。だから降りられない。そして支払うべき代金は増していく。だから僕は窓を開けて、整理券を捨ててしまおうか迷っている。それとも僕を捨ててしまうか、ずっと迷っている。
 バスは走り続ける。バスは必ず、いつかどこかへたどり着く。知っていて乗ったのだ。でも、どうしようもない。だから、窓の外を眺め続ける。

 バスがどこかへたどり着いても、僕はどこへもたどり着かない。それとももう、ずっと前に、たどり着いていたのだろうか。
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テーマ:落書き - ジャンル:その他

  1. 2008/07/24(木) 02:31:57|
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