シッタカブリオーネ

虚言・妄言・支離滅裂

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“ギルガメッシュ日誌 2”

次の日、再びやってきた例の冒険者たちの顔からは、早くも疲労と絶望が見て取られた。
おおかた、仲間の誰かがカント寺院に預けられでもしたのだろう。
安置、と言った方が適切かもしれないが。

彼らはテーブルに座ると、何も注文することなく、何も語り合うことなく、ただ重々しい空気を店内の一角に漂わせ続けた。

そしてやがて、リーダー格と思われる戦士がおもむろに口を開いた。


「腹、へったなぁ…」

わずかな沈黙の後、魔術師が諭すように言った。

「……仕方ないじゃない。蘇生にはお金かかるんだから」

彼女の対面に座る、やつれ気味の戦士が軽く舌打ちをした。

「何よ、文句があるなら言いなさい」

「じゃあ言わせてもらうけど、あいつらのために俺が飢えるのなんてごめんだね」

「そうそう、勝手に死んだ奴が悪い」

「自分だって死にかけてたくせに」

「でもさ、ここまでしてあいつら生き返らせる意味とか、あるのかな」

盗賊の一言に先ほどの魔術師は食ってかかる。

「何言ってんの?仲間でしょう」

「だけどあいつら、たかがLv.3じゃん。そのために苦労するなら、いっそ新しい仲間を探した方が」

「なにさ、盗賊風情がッ。あんたなんて探索回数0の補欠じゃない。あんたこそ、解雇したっていいんだからね」

「おいおい、今僕をクビにしたって何にも解決しないだろ?」

「いや…、新しい仲間は金持ってるからな……」

「あ、あ、それ言っちゃダメ!」

「ほら!やっぱりヘタレ盗賊なんかクビにするべきなのよ!」

「ぼ、僕らは仲間じゃないですか!」

「うるさい、このハゲ!」

「僕はハゲてない!」

にわか雨のように罵倒し合う彼らだった。
そして再び、リーダー格の戦士が口を開く。

「腹、へったなぁ……」

彼らは黙り込み、やがて頷き合うとそのまま店を出ていった。


彼らがいかなる解決策を導いたのか、私にはわからない。

しかしきっと、彼らはその方策を迷宮に求め、再び潜りにいったのだろう。

なぜなら彼らは結局、バカで愚かな冒険者だからだ。

迷宮以外から答えを求められようはずがない。

そして彼らは、おそらく気づかない。

彼らに降りかかる問題は、そもそも、迷宮からしか湧かないという現実に。


あるいは気づいているのだろうか。

私には、わからない。
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  1. 2007/07/30(月) 05:00:39|
  2. リルガミン
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