シッタカブリオーネ

虚言・妄言・支離滅裂

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《8.るうる》

下校中、灰色と赤茶色のコンクリートが市松模様に敷き詰められた道があって、僕は赤茶色の部分しか踏んではいけなかった。
お寺の前の首なし地蔵を見てはいけなかったし、トンネルを通るときは呼吸をしてはいけなかった。
下校中、三回までしか後ろを振り返ってはいけなかった。
ときどき僕にはロボットになる日があったから、そういうときは一言も喋ってはいけなかった。
水溜まりがあるときは飛び越えなければならなかった。
それが凍っているときは、踏んで割らなければいけなかった。
一日に殺しても良いトンボの数は三匹まで。
バッタは足をもいだら放してあげなくてはいけない。
蜘蛛の巣は、見つけ次第壊さなくてはいけなかった。
誰かに命令されたのではなく、自分で決めたルール。
僕は従順にそれを守った。

電信柱の影に三秒以上留まってはいけない。
空き缶は出来る限り静かに蹴って帰る。
橋の上を渡るときは耳を塞がなくてはいけない。
駄菓子屋の看板に描かれた女と目を合わせてはいけない。
遅刻しそうなとき、近道の森を通るときには、叫び続けなくてはいけない。
思い切り空が晴れた日は、右足を地面に着けてはいけない。
雪の降る日には、なるべく雪をよけなくてはいけない。
ルールを守ることは楽しかった。
破らなければならないときは、とてもつらかった。

最近は、自分に対してルールを与えることをしない。
そうしなくても他人や世間、社会が守るべきルールを押し付けてくる。
僕はそれを破らないことで精一杯だ。

守ったところで楽しくはない。
破ったところで、つらくはない。

目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をする。
退屈でもくだらなくても、それだけであらゆることは乗り越えられる。
生きることは容易い。
容易く生きたところで、たいして面白くはないけれど。
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  1. 2007/10/15(月) 02:11:52|
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